弁護士×社労士による「未払い残業代請求対策セミナー」

昨日は弁護士とコラボセミナーを開催しました。

「静岡県はリーマンショック後、労働者から労基署への未払い申告数や、労基から企業への是正勧告数が増えています。残業代請求バブルの到来です。」

「企業が支払う未払い金は1人当たり平均15万円と多くはないですが、1人では済まないのが未払いの怖いところ。」

 

「自社の未払いリスクを把握するには、最低限の知識が必要となります。労働時間とは『使用者の指揮命令下にある時間』であり、法定労働時間である8と40の『モノサシ』を超えると割増が発生しますよ。」

「割増対象賃金や残業代の計算方法はこんな感じです。実は歩合給も残業代の対象となりますが、計算方法は少し違います。残業時間の15分未満の切り下げは違法ですよ!」

未払いリスクチェックシート
未払いリスクチェックシート

「では次に自社の未払いリスクをあぶり出してみましょう。このチェックシートを使えば一目瞭然です!改善すべきところは改善しましょう。」

「次に『請求されないための予防策』です。今日、最もお伝えしたいことろです。」

「無駄な残業をさせない職場規律の確立は必須です。就業規則で『残業=業務命令』を強くメッセージすること。」

「労働時間を立証するのは労働者ですが、企業はそれに反証するエビデンスがないと(労働時間を把握していないと)争いは非常に不利になりますよ。」

「労働時間の把握方法は①上司の現認 ②自己申告 ③タイムカードの順で。自己申告制表はこんな工夫を…」

「変形は未払いの温床、みなしは裁判でまず認められません!導入は要注意。」

「固定残業代が認められる㌽は3点。超過分を繰り越したければ就業規則はこうしましょう。」

「世間の管理職は労基法の管理監督者にはまず該当しません。だから管理職にも残業代を払うという発想が必要。」

「過去の判例等から、労働密度が低い場合は時間単価を変える対策もなきにしもあらず。但し導入は不利益変更になるため慎重に。」

「年俸でも残業代は発生します。通達により年俸に確定賞与を含めると残業代の対象となるため、賞与はこんな感じで対策を。」

念書
念書

「念書や同意書等、書面で残し、蒸し返されないための工夫も大切です。」

「原則、未払い金と貸付金・損害賠償は相殺できませんが、労働者の自由な意思に委ねた場合は原則可能ですよ。その場合も書面は忘れずに。」

「労基署の基本的役割という興味深い通達があります。『労基署は将来に向かって是正すること、未払いトラブルはあくまでも当事者間で解決させること、確証なき未払いを払わすことはできないこと』。調査はそれらを念頭に応じることです。」

続いて栗田勇弁護士へバトンタッチ。

「未払いはとにかく日頃の労務管理で勝敗がつきます。訴えられたらまず企業に勝ち目はありません。弁護士として労働者側に立つと楽勝です。

対策としては、労務担当者の知識や人間的素養が重要。またトラブルが生じたらすぐに顧問弁護士や社労士に相談すること。」

「内容証明が届いた場合、すぐに事実確認し然るべきところに相談を。相手は既に戦闘モードに入っています。ここでの対応を間違えると後々大変です。」

「労働者から労働審判の申し立てがあれば、まず『短期の金銭的和解』が目的。証拠の存否を疑うこと。しかし申し立て後40日以内に答弁書を出す必要があり、すぐに対応すること。」

「未払い対策としては諸所の予防策を講じることと、やはり『基本給を下げること』以外に基本的にないでしょう。」


ご参加いただいた皆様、本当にありがとうございました。

弁護士との初コラボセミナー、非常に効果的な内容だったと自負しています。

是非、今後のリスクマネジメントに役立てて頂ければと願います!


ご参加いただいた方のアンケート(一部抜粋)

使用者、労働者、両者の立場からの視点で話が聴けたことで、理解が深まりました。

実務に活かせるであろうことを多く知れて良かったと感じます。

普段のセミナーでは「~はだめ」といったことを述べるだけなのが多いが、対策とかを具体的に聴けたのは役立ちました。

 分かりやすくてもっと聴きたかったです。

内容としては、実際に今まで経験がないためとても参考になりました。(特に残業算出方法)

裁判、労働審判についても参考となりました。


お見せします、新しい社労士像。

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