マイナンバー制度はビジネスチャンス?

先日、社労士会によるマイナンバー制度の研修に参加した。

正直、かなり面倒くさくなる。

例えば手続き業務で、クライアント先の従業員のマイナンバーを取得するときの本人確認や、その情報の安全管理対策に関する手間・負担がやたら増えるためだ。漏洩などに対する厳しい罰則も看過できない。

安全担保の代償と言えども、ちょっとやり過ぎの感もある。


「なぜこんな面倒くさいものを…」と思いがちだが、この制度は平たく言えば、国が国民から税金や社会保険料を取りっぱぐれのないよう、国民一人ひとりの収入を正確に一元管理するものだ。

枯渇していく我が国の社会保障給付費の捻出のために、この制度はやらざるを得ないところまできたのだ。まずここを理解しないと始まらない。(最近はマイナンバーのCMを流しているが、何のための制度かさっぱり分からん(笑))


 

国のデータによれば、全国における社会保険関係の電子申請の普及率は一桁台らしい。

驚いたことに、会場にいた同業者のうち電子申請している人は、私を含めわずかだった。

少なくとも同業者であれば、とっくに電子申請対応しているものばかりだと思っていた。ということは、未だに手書きでセコセコやっているということ?(私も特別な理由があって手書きにすることはあるが)ちょっと信じられん。

 

普及・啓蒙すべき我々がこの有様だ。

マイナンバーの利便性を広めるべく電子化を進めている国は、とうとうしびれを切らしたらしい。今後、(まだ未確定だが)誰でも簡単に電子申請ができるようになるかもしれないというのだ。

そうなれば、我々業界に大きな影響を及ぼすだろう。既に東京では、ソフト屋がマイナンバーのクラウド利用と電子申請をパッケージにした商品・サービスを大手企業中心に売り込んでいるという。

自業自得だ。

 

 

一方で、新たなビジネスチャンスが生まれるかもしれないとのこと。

聞けば、必須であるマイナンバー保護規程の整備や面倒で負担増になる手続きの受託などで、新たなニーズが生まれるかもしれないとのことだった。

 

でも当所にとっては、正直、全く魅力を感じないものだ。ここは、他の同業者に任せることにしよう(笑)

手続きは付加価値を見いだせないため、過当競争に巻き込まれるのがオチだから。


いずれにせよ、手続き業務はかなり縮小していくだろう。

マイナンバー制度は、付加価値による差別化が図れる同業者にとっては、ビジネスチャンスの到来と言える。


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