Stay at Home~協力系ボドゲのすゝめ

家での時間の使い方に苦慮している人も多いようだ。

そこで提案、ゲームはゲームでもボードゲームをやってみては?

実は、僕は(海外の)ボドゲが趣味で、特に戦略系・協力系が好み。そこで今回は、皆でワイワイ盛り上がれる(一部ソロプレイも可能な)協力系ボドゲのコレクションの一部を紹介しようと思う。

次から次へと人間が湧いてくる…
次から次へと人間が湧いてくる…

スピリット・アイランド

 

各プレイヤーは妖精(と言っても一風変わった生き物)になり、侵略してくる人間から自分たちの島を守るという、少し変わったコンセプト。(ソロプレイ可能)

 

システム的にはカードデッキ構築(拡大再生産)。

最初はできることが限られジレンマが続くが、手元のカードを強化しつつ我慢のプレイの末、敵がひるんだ瞬間に一気に攻め込む醍醐味がある。

勝利するためには、各妖精の能力や個性に加え、多彩なカード内容を把握する必要があり難易度は高め。加えて敵の行動が数手先まで分かるため、詰将棋的な頭脳が求められる。

 

残念なのは、思ったほどプレイヤー間のインタラクションがないこと(他者の面倒をみる余裕がない)。更に参加人数が増えるほど長考となりプレイ時間が延びるため、協力系と言えども総じてソロプレイ向きかもしれない。アートワークも個人的に残念(笑)

海外では、有名なボドゲサイトで常に上位にランクしている人気作だが、現時点で日本語版は出ていない。

 

アマゾン姉さんの鬼退治。
アマゾン姉さんの鬼退治。

ワンダーウーマン

 

各プレイヤーはワンダーウーマンのメンバーとなり、協力しながら敵ボスを撃退する。

 

ワンダーウーマンとは、アメリカンコミックから生まれたヒーローで、最近は映画にもなっている。いかにもヒーロー好きなアメリカ人らしいが、原作を知らなくても特に問題ない。

 

個人プレイかチームプレイか、プレイヤー間のインタラクションによるカード効果を最大化するにはどうするか。各ターンの最初に求められる、メンバー間の戦略ディスカッションがこのゲーム最大の売り。敵ボスは3種類いて、それぞれルールの一部が変わり難易度調整されている。

ルールやカード類は非常にシンプルで、セットアップやインストも楽。さほど強力なカードがない分「パンチ」に欠けドラマチックな展開になりにくいが、個人的に気に入っている。

 

ドラゴンのクエストで勝った瞬間。チームで挑まないと、とても太刀打ちできない。
ドラゴンのクエストで勝った瞬間。チームで挑まないと、とても太刀打ちできない。

キャメロットを覆う影

 

2006年ドイツ年間ゲーム大賞のファンタジー賞を受賞した名作。協力系ボドゲの元祖でもある。再販されておらず入手困難だが、最近、運よく拡張版とセットで新品(デッドストック)を入手。今年一?のラッキーな出来事かも。

 

いわゆるアーサー王伝説をモチーフとしていて、それぞれが「円卓の騎士」になり、さまざまなクエストに挑む。勝利すれば得られる白の剣を一定数以上集めれば勝利。

お国柄のせいか古いゲームのせいか、システム的には特筆するものはなく地味で(笑)、テーマも好みが分かれるかもしれない。

とは言え、騎士や聖杯などのフィギュアも手伝い、その世界観が素晴らしい!ちょっと感動すら覚える。BGMにドラクエオーケストラを流せば、気分は更に高まること必至(笑)

 

自作のリファレンスカード群。真ん中がハウスルール。
自作のリファレンスカード群。真ん中がハウスルール。

ネックなのは、時間が結構かかることと、敵の進行がえげつなく難易度が異常に高いこと(涙)

せっかく魅力的なゲームなのに、難しすぎて嫌になる人もいるくらい。価値あるビンテージカーを買ったのに、マニュアル操作ができずに放置するようなもんだ。

だから独自に「ハウスルール」を作成し、気分次第で適用している。

 

残念ながら日本語版は出ていないが、親切なファンがいるもので、わざわざ和訳したルールブックをネットに公開してくれている。 

 

ゲームも現実もウイルス退治は難しい…
ゲームも現実もウイルス退治は難しい…

パンデミック・イベリア

 

舞台は19世紀のイベリア半島。プレイヤーは協力しつつ4つの感染症の研究をすることが目的。史実に基づいたテーマとなっている。(今の時期、不謹慎というかぴったりのテーマというか…)

 

最もお気に入りのボドゲを1つ挙げろと言われれば、今のところ間違いなくこれ。パンデミックシリーズはいくつか所有しているが、中でも特にこれは傑作でやりごたえがある

アウトブレイクの緊張感、プレイヤーの個性(特殊能力)、ギリギリの攻防、約1時間のプレイ時間、ゲームバランスといった、シリーズ全般に共通する点はもちろんのこと、このイベリアは、プレイヤーの移動を楽にさせる「線路」をボード上に自由にひくことができるのだが、これがある意味このゲームの最大の特徴でもあり、戦略性とリプレイ性をグッと高いものにしている。(この時代、飛行機はなかったからね。でも線路をひくだけなのに、これが何故か楽しい(笑))

更にイベリアでは、4つのウイルスが個々に異なる増え方をしたり、患者が病院に群がり医療崩壊を起こすといった拡張ルールでプレイすることも可能だ。

 

難易度は高く、負けることもしばしば(難易度調整はできる)。カードの引き運もあるが、勝つためには、いかに各プレイヤーの特殊能力を活かしながら、効率的なチームプレイができるか。貴重なイベントカードをいつどのタイミングで使用するかも、勝敗の一因になることがままある。故に勝利したときの達成感はひとしおで、今まで一緒にプレイした人で「面白い」と言わなかった人はいない。

よくもまぁ、こんなゲームを作れるもんだと感心する。

 

毎年のようにシリーズの新作が発表され、ファンとしては嬉しい限りだが、最近はネタが尽きてきている感が否めない(笑)全シリーズ日本語版が出ている。

 

災害起こり過ぎ。
災害起こり過ぎ。

サンダーバード

 

ご存知、サンダーバード(笑)

各プレイヤーはサンダーバードの一員になり、世界+宇宙を舞台に災害に対処しながら、フットの策略を阻止する。(ソロプレイ可能)

 

実際に、各キャラクターやマシン、ビーグルのミニチュアを動かしながらプレイするため、ファンでなくてもテンション⤴⤴⤴拡張版を加えれば、何と総勢9名ものキャラとそのマシンが出てきて、ボード上は実に賑やかになる(笑)

ただ、こういったキャラクターものは、版権の関係で日本語版はまず出ない。

 

基本ダイスゲーなので、勝敗はどうしても運に左右されがち。(アイテムや協力プレイでその確率を高められるが)

また、災害が次から次へと起こるため(涙)、余裕がなくなり作業的になることもあるのがネック。

ま、あまり真剣にならず軽いノリでやるのがよい。

 

 

村人よ、頼むからじっとしていてくれ。
村人よ、頼むからじっとしていてくれ。

ホリファイド

 

プレイヤーは協力し合い、お馴染みのクラシックモンスター(ドラキュラ、フランケン、狼男など7種類)撃退する。(ソロプレイ可能)

 

面白いのは、少しずつ歩み寄るモンスターの動きと撃退方法がそれぞれ異なり、なかなか凝っている点。

あとプレイ中に登場する「村人」。各目的地に無事送り届けるとインセンティブをくれるのだが、困ったことに勝手に動き出すから(笑)、モンスターの餌食にならないよう注意を払う必要がある。

システム的にはパンデミックに似ているが、パンデミックほど重たくなく、ルールも見た目の印象よりもかなりシンプル。でも決してイージーでなく(難易度調整は可能)、それなりに考えさせられる。プレイ時間は1時間ほどで、決して冗長的にならない。

 

レトロポップ調なアートワークは、50年代のモノクロ映画を彷彿とさせ、モンスターもどこか憎めない(笑)こういったホラー系は”グロい”のが鉄板だが、これは意図的にそうしている(まぁ今どきドラキュラやフランケンに本気で怖がる人はいないか…)。アートワーク1つで、印象がこんなにもガラリと変わるんだといういい例。

そのような意味でも、仲間や家族で気軽に楽しめるゲームとしてお勧め。

 

 

オンラインゲームやテレビゲームもいいけど、たまにはアナログゲームを囲んで楽しむのはどうだろうか?

対戦型だとギクシャクしがちだが、協力系だと文字通り協力しないと勝てないため良いコミュニケーションになる。(他者に指示しまくる「奉行問題」には注意

今回紹介したものは、かなりマニアックで(笑)多くは入手しづらいが、興味を持った人はパンデミックシリーズから入るといいかも。

 

日本では、「ボドゲ=人生ゲーム=子供がやるもの」といったイメージが強くて残念だが、海外では普通に大人や家族がテーブルを囲んで楽しんでいて、完全に良好なコミュニケーションツールとして認知されている。

ドイツやアメリカなど欧米が盛んで、その数・種類は星の数ほどあり、テーマ性や内容は実に発想豊かで個性的。見ていて本当に面白い。(余計なことだが、双六的な発想しかできない日本人には、やはりイノベーションを起こせないのだろうと思ってしまう)

 

何はともあれ、この長期戦を乗り越えるためにも協力系ボドゲはいかが?


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