家族経営の行方

大塚家具騒動、何とも見苦しい。

経営方針の相違などよくある話で、それをまとめきないどころか、世間に露呈させてしまうとは何とも危うい会社だ。この騒動自体が、経営に大きな悪影響を及ぼしかねないのに。

家具とは、読んで字のごとく「家族がずっと大切に使う生活道具」だ。家族の信頼関係が裂かれた同社に、果たして本当に良い家具が作れるのかとさえ思う。

 

 

さて、中小企業のほとんどは、何らかの形で経営者の家族や身内が従事していたり、経営参画している。いわゆる家族経営だ。

 

家族経営は、メリットとデメリットがある。

 

メリットとしては、まず何と言っても信頼関係だろう。

「1番信頼できるのは家族だ」と言い切る経営者もいる。

確かに家族だからお互いよく知っているし、言いたいこともズバズバ言える。所詮、家族以外は他人。他人の心の中までは分からない。

 

また、安定した経営を目指そうという意識が高まるメリットもある。

「何とか子どもに安心して引き継げるよう立て直したい」という経営者も身近にいる。

 

 

デメリットとしては、例えば、身内同士で甘えが出たり、外部の声が届きにくいといったことがある。それらは組織に悪影響を及ぼす。

そして最大のデメリットは「不出来な後継者」だろう。これに勝る(劣る?)ものはない。

 

私見だが、後継者には優秀な場合とそうでない場合に分かれる。

私がこれまで知り合った中小企業の後継者は、多くが優秀な方ばかりだ。経営に対する意識が高く、先代のやり方や伝統、慣習を尊重しながら、新しい風を吹き込ませようと努力する。プレッシャーと闘いながらも、更に良い会社を目指す。

親の苦労を理解し、親子の絆が強いのだと思う。


一方、不出来な後継者は甘やかされて育ってきたためか、若いうちから浪費癖があり、常識が通じない。経営に対する考え方も稚拙だ。

 

 

マスコミの報道によると、大塚家具騒動は、実はまだ始まったばかりのようだ。大企業故のしがらみがいろいろあるらしい。

家族経営と言えども、その行方は不透明だ。


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