10年越しの臨検

先日、クライアントから、労基署の臨検が入った旨の連絡がきた。

臨検とは平たく言うと、労働基準監督署による(何の事前通知もない)企業調査。そう、天災事変のようにある日突然やってくるのだ。

 

後日、そのクライアントへ伺ってみた。

調査結果を見ると、一部社員にたまたま残業が多い月があり、残業代の不足や医師への面接等について指摘されていたが、全体的に特に大ごとにはならなかった様子。

それどころか、監督官から「業界内で、これくらいしっかり労務管理できているところはほとんどない」とお褒めの言葉をいただいたという。更に「固定残業代の過不足がすぐに分かるこの「勤務時間入力表」が欲しい」といった発言も飛び出したという。

ちなみに勤務時間入力表とは、当方が作成したオリジナルの勤怠管理表。(詳しくはコチラ

 

実は、当クライアントは、10年ほど前、先代社長のときにも労基署調査を受けていて、当時はかなりずさんな労務管理をしていたようで、いくつか是正勧告を受けたという苦い過去があった。(その後、顧問になった)

今回来所した監督官は、その10年前の調査資料を見て(本人曰く)「覚悟して」来たらしいが、前述のとおりあまりにもしっかりとしていたため、余計にそのギャップを感じたのだろう。

昔ヤンチャしてた若造に10年後に会ったら、すっかり好青年になっていたような感覚だろうか。

 

社長は労務管理だけでなく、社員の働きやすさや安全配慮、賃上げ等、常に社員目線で少しずつ職場改善してきている。そのせいもあり社員はほとんど辞めないし、仕事も業績も上がっている。ますます良い会社になっていくだろう。

 

今回の臨検の件では、(手前みそだが)社長から感謝のフィードバックをいただいた。がしかし「結局は経営者の意識と行動につきます」と社長へリターン。全てはそこなのだ。10年越しの臨検は、それを如実に表していた。


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