2024労働法展望

今年の主な労働法改正を時系列でまとめてみよう。

①産休中の国保保険料の免(1月)

②労働条件明示の新ルール(4月)

③ドライバー等の時間外上限規制(4月)

④教育訓練給付の拡充(4月)

⑤フリーランス法施行(秋頃まで)

⑥全フリーランスの労災特別加入対象(秋頃まで)

 

こんな感じだろうか。

この中で大きな改正と言えば②③あたり。

 

②は、「雇入れ直後の業務内容と就業場所及び変更の範囲」や「更新上限(更新回数や通算期間)」、「無期転換申込権」についての明示が必要になる。

企業としては、特に求人を出す際にどこまで明示するか悩ましくなる。異動(変更の範囲)について明示すれば、今は異動を望まない人も多いので、エントリーが減るかもしれない。だからと言って異動について明示せず採用し、実際に異動命令を出したい場合は、原則本人の同意が必要になるし、強引にやれば「そんなの聞いてないよ!」とトラブルになる可能性がある。

また、無期転換申込権の周知により、行使する人が増えることは容易に考えられる。

 

③は、端的に言えば「これ以上残業させたら直ちに労基法違反になるよ」というボーダーラインのこと。5年前のいわゆる「働き方改革関連法」により適用となっているが、建設業・運転手・医師などは猶予されてきた。

しかし、この4月からいよいよそれら猶予されている業種や職種にも適用されることになる。これにより、特に長距離ドライバーの労働時間が減り、人手不足により世の中の物流が滞ると懸念されているのが「2024年問題」だ。

今の30%の物流が滞るといった予測が出ているようだが、個人的にはそこまで滞るか懐疑的。なぜなら、依然として年間960時間まで時間外労働が認められるからだ。月45時間超は年6回までといったその他の規制は全くなし。そうなると単純に月平均80時間の時間外はOKとなる。これって過労死ラインでっせ。

 

④は、一定の教育訓練の国の費用負担が増える。労働者にとっては良い内容だ。今はやり?のリスキリングに準じた策だろうか。

 

①⑤⑥は、フリーランスや副業が増える中で、そういった人たちへのセーフティーネットや就業環境整備のための法改正といえる。


前のブログ    次のブログ

 

採用・定着コンサルティング        

トモノ社労士事務所 

静岡市駿河区敷地2‐9‐5‐405  

☎054-237‐6811