先日、知り合いのある士業からこんな話が出た。
昨今の物価高の影響で事務所経費も上がっているから、クライアントの顧問料を上げることを考えているという。
タブーなのか、普段顧問料について話題に出すことはほとんどないが、今はいくらに設定しようが自由だ。
そのような意味では、前述のような考え方も自由だし否定はしない。クライアントが納得すればよいだけの話だ。
ただ僕は全く真逆の発想だ。
士業は物価高が業務に直接影響しているとは言い難く(小売り業や製造業のようにモノの仕入・在庫があるわけではない)、むしろ経営が厳しいクライアントは顧問料を(一時的であっても)下げている。
クライアントから依頼があるわけでなく、当方からそうしている。驚かれるが、クライアントあっての当所・自分だから僕としては何ら驚きでない。
当所の事務所名(トモノ)の由来には、「共に(共存共栄)」という意味が含まれていて(他に「知」「友」に通じるという意味もあり)、当所のポリシーに沿ったことをしているだけ。もちろん、顧問料を下げたところで経営に影響を及ぼすには至らないのは分かっているが、これはもう気持ちの問題なのだ。