ドラッカーを読んだら会社が変わった!

本の紹介。

同書は、かの有名な経営の神様、ドラッカーの教えをヒントにビジネスを成功させた、いくつかの中小企業のサクセスストーリーと、それに係るドラッカーの教訓を紹介している。

こういうスタイルのドラッカー本は、恐らく今までになかったと思う。斬新であり参考になる良書だ。

 

以前、ドラッカーの「マネジメント」を購読したことがある僕は、「廃棄と集中」「利益は条件」「プロセスを管理せよ」「顧客の創造」「何によって憶えられたいか」などなど、久しぶりにドラッカーのありがたいメッセージに再会したわけだが、いつ見てもハッとさせられ、創造力を掻き立てられる。

中には意図がつかみにくいものもあるが、そこは筆者なりに平たく解説している。

 

 

1つ1つのサクセスストーリーは、短い分読みやすい。 

 

ドラッカーは、時間管理をし無駄なプロセスを省くべきであると常に説く。

この教えを忠実に行動に移し、組織を強固にした企業や営業成績を伸ばした営業マンの話では、時間管理というセルフマネジメントの大切さを教えてくれる。

 

組織とは、人それぞれの役割・強みを活かすことであるというドラッカーの言葉に出会った経営者が、苦手だった人的マネジメントを他の役員に任せたところ業績が伸びたという企業の話、組織とは自己実現の場であるというドラッカーの言葉で180度方向転換し、社員の満足度を追求したところ業績が伸びたという企業の話では、特にこれからは人的・組織マネジメントが重要になることを改めて教えてくれる。

 

公務員だってドラッカーは参考になる。

ある民間出身の職員が始めたドラッカーの勉強会を通じて、周りの職員が自主的に行動するように変わっていく様は、内向きで組織が硬直しがちな公務員こそ、民間のビジネス感覚を養うべきだと気付かせてくれる。

 

中には、そんなことドラッカー読む前に普通の経営者なら考えるだろ、と思わず突っ込みたくなる話もあるが、一方で、経営についてちゃんと勉強している経営者って、案外少ないのだろうと思う。

経営者故に、今更人に聞けない、ということもあるだろうしね。

 

 

同書で紹介されている企業・経営者に共通することは、何かしら大きなピンチを経験していること、何かのタイミングでドラッカーの言葉に出会っていること、そしてその言葉に素直に耳を傾け自らの言動を変えているということだ。

 

どんなにビジネス本を読破しても、どんなに素晴らしいセミナーに参加しても、実践で生かせなければただの自己満足で終わってしまう。

ドラッカーを読んだだけでは、会社は1ミリも変わらないが、トップが本気で行動を変えれば、会社は変わる可能性があることを同書は教えてくれる。


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