デジタル庁に期待

菅新政権が発足した。

デジタル庁を新設するという。

 

新型コロナで、いかに日本はデジタル化が遅れているか、時代遅れの慣行を平気で続けているか浮き彫りになった。生産性を追求するためには、デジタル化は必須だ。

 

 

我々の業界で言えば、来年度から36協定等、約40種類もの労働関係書類について押印が不要になる。ようやくだ。100均で買えるハンコがどれくらい意味があるのか、ず~と疑問に思っていた。

ハンコはインバウンドのスーベニアで十分だ。

 

ただ、押印がなくなったとしても真のデジタル化とは程遠い。デジタル化と言うからには、全行政手続きをまず電子化しないと。(苦手な人向けのフォローは必要。あと銀行などの実印は難しいかもしれない)

我々の業界で言えば、個人的には助成金申請と労災申請について特に切望する。両者とも、同じような書類を何度も何度も作成する必要があるからだ。

 

助成金は、過去に何かしらの助成金申請したことがある企業であっても、毎回同じような書類が必要になる。また、毎回膨大な書類を郵送する必要がある。しかも簡易書留で。労働局側で考えても、データベース化に手間がかかるし、保管するスペースも必要になる。

これらにかかる手間とコストと時間は、電子化で一発で解決できる。

 

労災はもっとひどい。同一事由の労災事故について、時として何種類もの書類が必要になる。更にそれぞれに同じ内容(特に被災者情報や事故原因)を記載する必要がある。しかも未だ手書き+郵送という。昭和か。

医師の証明が必要なのは分かるが、それもせめてPDFでOKにするとか、何かしら方法はあるだろう。傷病手当金や出産手当金もしかり。

 

 

電子化には、我々国民も協力・意識改革が必要だ。

今回のコロナに対する給付金も、結局マイナンバーと口座が紐づけされていないがために時間を要した。マイナンバーカードでなくても紐づけは可能かと思うが、カードを本気で普及させたいのであれば、小手先のポイントで釣るより、いっそ義務化しないと難しいのでは。

 

公務員(行政)も然り。電子化が進まない、ある意味最も厚い壁だ。

公務員は元々改革意識が乏しいが、更に電子化によって行政コストが削減されたら己の身に降りかかることになり、どうしても保身に走りやすい。

 

ここは政府主導で電子化を一気に推し進めて欲しい。ここでやらないと、恐らく日本人はいつまでたってもやらない。アフターコロナの時代になっても、何の疑問もなく毎朝出勤簿に100均のハンコを押すような意味のない慣行を続けていたら、世界から笑われるだろう。(てかもう笑われているだろうが)

デジタル庁に期待する。


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