最近はこんなポスターや張り紙を目にすることが増えてきた。
背景には、いわゆるカスハラ防止法(正確には労働施策総合推進法)が今年6月に成立し、あとは施行日を待つだけだが、それに先んじ、飲食店やサービス業、接客業などが対応し始めたということがある。(鉄道会社や航空会社などはもっと前から対応している)
先日もクライアントから、カスハラらしきものを受けたため、その対応について相談があったばかりだ。加害者は一般消費者や取引先になるため、正直、他のハラスメントよりも対処しづらいところがある。いずれにせよ、今後はこの種の相談が増えるだろう。
カスハラ防止法では、カスハラに対する「事業主の方針等の明確化及びその周知・啓発」を行わなければならない。ポスターなどで「カスハラとは」「カスハラは許しません」「場合によっては法的処置をとる」といった旨を周知するのが一般的だ。
こういったポスターや張り紙を見ていてよく思うのだが、そのほとんどが行政(厚労省)が制作・公開しているものをそのまま使っているせいか、特に「カスハラ例」が抽象的・一般的で具体的な内容がイメージしにくいということ。
そこでカスハラ例は、もっと自社に起こりうる(或いは実際に起こった)具体的な内容を伝えた方が良い。
例えば、顧客へ訪問販売する会社なら、
・社員を無理やり自宅に招き入れること
・合理的な理由がないのに対面でのやりとりを拒否すること
・代金回収時に「今日は払えない」と言って支払いを拒否すること etc.
抽象的・一般的な内容であればあるほど「どこまでがセーフで、どこからがアウトか?」といったハラスメントにつきものの議論で終わってしまう。具体的な内容を伝えることで、顧客に何がカスハラ行為に該当するのかをよりイメージさせることができるし、もしそのような行為があった場合も、顧客へ「それってカスハラです」と言いやすい。具体的なカスハラ例を伝えること、それが効果的なカスハラ対策につながる。
