先日、クライアントから相談があった。
何やら、退職した社員から「失業保険が多くもらえる退職給付金という制度をネットで知ったのだが、自分は該当するのか?」といった問合せが来たという。
「退職給付金?」聞いたことがあるような無いようなワードだと思いながら、よく意味が分からないまま送られたURLをクリックし、その業者サイトを見てみた。
すると、失業保険(基本手当)や資格喪失後の傷病手当金を退職給付金と呼んでるっぽく、退職希望者向けにそれらの情報提供や手続きに係るサービスを行っているようだ。やっているのは同業者っぽい。
確かに退職理由(上司からパワハラを受けたとかうつ病とか)によっては、一般でなく特定受給資格者や特定理由離職者に該当し失業保険(給付日数)が増える。
昨今は転職希望者が増えていることもあって退職代行サービスがお盛んだが、この手のビジネスもあったか!
とは言え「退職給付金で150万円ゲット!もらわないと損!」みたいな広告は、安っぽさと誇大広告の印象を受ける(思わず弁護士の過払い金請求CMを思い出す)。
何より「退職給付金」というワードをあたかも公の(国や行政の)制度のように使っているのはどうかと思う。なぜなら、失業保険は退職したら受給できるものではなく、あくまでも退職後、転職活動している場合に受給できるのであって、退職金の性質は何もない。